フランチャイズで独立開業!個人事業主と法人それぞれのメリットを紹介
起業するには?
未経験からスタートできる働き方と独立開業に必要な準備
起業・独立開業にむけて、具体的に何から始めたらいいでしょうか?働き方への考え方や企業・独立開業のために必要な準備などを知っておくことで、スムーズに起業準備ができます。起業の成功率を上げるために、おすすめの働き方や開業手続きのステップ、準備すべきことなどをご紹介します。
起業・独立開業する前に考えるべきこと
まず、起業・独立開業後に安定的な収益を上げるために、事前にしっかりと準備をする必要があります。起業してからこんなはずじゃなかったと後悔しないためにも、起業のメリットやデメリットについても考えてみましょう。
そもそも起業とはなにか
起業とは、新しく事業を興すことです。利益を出すのはもちろんのこと、事業を通して社会的な課題を解決することが起業です。
「社会的な問題を解決する」とは、多くの人が不満に感じていることや悩んでいることを解決するために新しいサービスを作り出し、消費者や社会への貢献を実現することをいいます。
起業のメリット
起業することで事業主にとってどのようなメリットがあるのでしょうか?メリットの例を3つご紹介します。
①ビジネスの自由度が上がる
雇用されて働いている時と異なり、上司の命令を受けることがなく自分で意思決定できるので、ビジネスの自由度が上がります。誰にも束縛されることがありません。
起業することで、会社員時代にはできなかったことにも挑戦しやすくなるでしょう。働き方も自由になり、働く場所や休日も自分で決められるようになります。
②高い収入を得られる可能性がある
起業して事業が軌道に乗ったら、高収入を得ることも夢ではありません。会社勤めの場合、収入がアップすることはあっても上限があることがほとんどです。また、収入がなかなかアップしないケースもあるでしょう。
その点起業すると、事業が伸びた分収入に繋がります。高収入を目指すことで、モチベーションも高めやすくなります。
③定年を気にせずビジネスを続けられる
会社勤めではないので、自身で起業・独立開業をすると定年制度がなく働くことできます。もちろん定年退職後も雇用形態を変えて会社に勤務するケースもありますが、その場合収入が以前よりも下がる場合があります。
起業・独立開業したら、自身が望む限りビジネスを続けることができます。ビジネスプランやライフプランの選択肢が広がる点が起業・独立開業して働くことのメリットです。
起業のデメリット
もちろん、起業・独立開業した場合には事業主にとってデメリットになりかねない点もあります。例を3つご紹介します。
①会社員の時より責任が大きくなる
起業すると自由度が高くなる分、クレーム対応や経営方針の決定、従業員の雇用維持など責任も大きくなります。
困難に直面することも少なくありませんが、責任感を持って仕事に取り組んでいればお客様や従業員からの信頼にも繋がります。
②保険・税金について自分で加入・申告する必要がある
保険・税金に関することも、自分でやらなければいけません。賃借対照表や損益計画書などの決算書を作成することも必要になります。難しければ税理士などのプロに相談することも検討しましょう。
③自己管理をしっかりする必要がある
自営業の場合は退職金がないため、老後の資金計画も考えて経営して行く必要があります。
また、体調を崩して仕事ができないとその分収入も減りますので、起業したら、自己管理をしっかりと行いましょう。
起業するには準備が大切
起業の事前準備をしっかりと行うことで、起業・独立開業後の経営が大きく変わるといっても過言ではありません。それでは、どんな準備をしたらよいのでしょうか?次項で4つのステップに分けて解説します。
起業・独立開業に向けての4つのステップ
起業・独立開業は、ゴールではありません。あくまで、スタート地点です。起業できたからといっても、安心はできません。
起業を成功させるためには、事業を軌道に乗せて安定した経営を継続することが求められます。そのためには、4つのステップを踏む必要があります。
①起業する目的や事業内容を明確にする
まずは、起業・独立開業の目的、そして実現したいことを明確にしましょう。「なんとなく儲かりそうだから」「今流行りのビジネスだから」といった曖昧な目的ではなく「なぜ起業するのか」「何を実現したいのか」を考えてください。また、事業内容や提供したいサービスも具体的に考えていく必要があります。市場規模や競合などの分析を行い、事業の実現性や将来性、収益性なども事業計画としてしっかりまとめておくと、融資を受けるときなど、第三者にも事業内容を理解してもらいやすくなります。
②起業の形態を決める
起業の形態には、主に法人・個人事業主・フランチャイズの3つがあります。自分が望む働き方にマッチするのはどの形態なのか、慎重に検討しましょう。
法人は、社会的信頼度は高いですが、法人税などの負担があります。次に、個人事業主については開業の手続きに費用がかかりません。起業のハードルは低いと言えるでしょう。
3つめは、フランチャイズで起業・独立開業をする形態です。研修などの制度が整っている場合は未経験でも安心して始められる上、本部のノウハウやブランド力を活用して経営が可能です。
③資金調達をする
自己資金で全て賄うことができたら一番スムーズですが、足りない場合は資金調達をします。親類などに相談するほか、日本政策金融公庫や制度融資、自治体の起業支援制度などを利用する方法があります。
審査が比較的通りやすいのは、日本政策金融公庫です。事業実績がないビジネスでも、無担保・無保証で最大3,000万円の融資を受けられる可能性があります。
そのほか、マーケティングを兼ねて資金調達したい人に最適なクラウドファンディング、難易度は高いですが事業拡大を視野に入れている人に最適なベンチャー・キャピタルなどもあります。
融資の手続きを行う場合は、事業計画書の作成が必要です。資金調達には時間がかかるので、十分な時間を確保しましょう。
④事業開始の手続きをする
いよいよ、事業開始の手続きです。具体的には、開業届や会社設立の書類作成、保険や税務に関する手続きなどがあります。書類作成を外部の専門家に依頼しても構いませんが、決算書など基本的な知識は頭に入れておいた方がよいでしょう。
飲食店を出店する場合、飲食店営業許可申請や防火対象物使用開始届なども必要です。
なお、法人と個人事業主とでは、開業の手続きが異なるので注意してください。
起業にかかる費用の種類を知る
起業には、様々な費用がかかります。現在は出資金1円から会社設立可能ですが、最初から経営が軌道に乗るとは限りません。万が一に備えて、ある程度の資金を確保しておきたいものです。
起業に必要な資金には、主に、開業資金・運転資金・当面の生活費の3つがあります。
「開業資金」
開業資金は、事業を始めるために必要となるお金です。事業に必要な機械・備品の購入費用等の設備資金、取引に必要な保証金や設立登記などの手数料、チラシやウェブサイトでの広告宣伝費などが該当します。
店舗の内装工事や厨房工事なども、開業資金に含まれます。ちなみに、日本政策金融公庫総合研究所の調査(2021年度)によると、開業費用の割合で最も多いのが500万未満でした。
「運転資金」
商品の仕入れ代金や通信費、交通費、光熱費など、家賃や人件費なども運転資金に含まれます。ただしアルバイトなどを採用しなかったら、その分運転資金をカットすることもできるでしょう。
「当面の生活費」
会社員とは異なり、業況に応じて収入が大きく変動する場合があります。収入が安定するまで数ヶ月かかることもあるかもしれません。万が一に備えて、半年分程度の生活費を準備しておくと安心です。
起業するにはどんなビジネスなら始めやすいか
ビジネスアイデアは、事業の土台となるものです。ビジネスアイデアを事業計画に落とし込んで、収益の仕組みを考えていくという流れが一般的です。まずは、どんなビジネスがよいかアイデアを見つけることから始めましょう。
既存のサービスに対抗できるのはビジネスアイデア
事業内容やサービスは、新しいものにこだわる必要もありません。既存の事業内容やサービスでも、より便利で消費者にとってプラスになるアイデアがあれば、他社と差別化でき収益につながりやすいです。
何か思いついたら、まずは書き出してみてください。メモをしておくと忘れてしまうこともなく、自分の考えを整理することができます。
ビジネスアイデアの出し方の例
ビジネスアイデアが大事ということはわかったけれど、アイデアの出し方がわからない方もいるかもしれません。ここでは、ビジネスアイデアを生み出す4つの視点をご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
①生活の悩み・問題解決からアイデアを生む
日常の場面で「こういうものがあったらいいのにな」「こんなサービスがあるといいのに」という思いが、ビジネスアイデアに繋がることがあります。
実際に、アイデアをもとに起業した起業家は少なくありません。私たちの周りには、企業家が生み出したものがたくさんあります。
友人や家族との会話の中にも、ビジネスアイデアが潜んでいるかもしれません。SNSにもアンテナを張ることで、世間の声からヒントが出てくることもあるでしょう。
②興味のあること、好きなことからアイデアを生む
自分の興味のあること、好きなことをビジネスに活かすという方法もあります。興味のあることや好きなことには、とことんこだわることも少なくないはずです。マニアックな視点を活かして、まだ世の中に誕生していないビジネスアイデアを見つけてみましょう。
③既存の事業・サービスをもっとよくするアイデアがないか考える
既存の事業・サービスをさらに良くする方法はないか考えてみてください。「このサービス、もう少しこうだったらいいのに」と不満に思うことありませんか?様々な事業やサービスの問題点や改善点に着目すると、ビジネスアイデアが生まれるかもしれません。
④すでにあるビジネスアイデアを組み合わせて新しいものを作る
ビジネスアイデアは、新しいものにこだわる必要はありません。既存のビジネスアイデアを組み合わせるのも、一つの方法です。ユニークなところに着目することで、意外な組み合わせにより新しいものを作ることができるでしょう。
起業・開業に向けて知っておきたいこと
起業・開業するには、入念な準備が必要です。楽観的に考えていると、いざというときに対応できなくなります。これから起業・開業しようと考えている方に知っておいてほしいことが2つあります。
利用できる制度を事前に調べておく
起業・開業には、様々な資金が必要になります。売上が安定するまでの資金繰りも考えると、十分な資金を確保しておきたいもの。国や地方自治体による補助金や助成金等の制度を事前に調べておきましょう。
補助金や助成金は返金義務がないことをご存知ですか?補助金は予算・件数に上限があり、抽選などにより給付の可否が左右されます。
一方、助成金は要件を満たしていれば基本的には給付されます。補助金や助成金を主催しているのは、主に経済産業省・厚生労働省・地方自治体・民間団体や企業です。
起業・開業時に申請できるものには、創業支援等事業者補助金・小規模児事業者持続化補助金・キャリアアップ助成金・地域中小企業応援ファンドなどがあります。活用できるものはとことん活用しつつ、資金繰りを上手に行いましょう。
長期的な視野で計画を立てる
起業・開業後は、すぐに結果が出るとは限りません。時には経営が行き詰まってしまうこともあるでしょう。事業で失敗しないためには、長期的な視野で計画を立てることです。
業績が思うように上がらないときはコストを抑えるなど、資金も計画的に運用する必要があります。そして、ビジネスプランだけでなくライフプラン(人生計画)も立てることで、将来の展望も見えやすくなるでしょう。