実は副業の定義は法律で厳密に定められてはいません。一般的に副業は「本業とは別に労働などを行い、収入を得る」ことを指します。総務省が行った調査の際に「主な仕事以外に就いている仕事」という説明で定義しています。

参考：総務省　平成29年就業構造基本調査　用語の解説

https://www.stat.go.jp/data/shugyou/2017/pdf/yougo.pdf#page=5

副業を解禁する起業が増え、注目が集まっている理由として2つ挙げられます。

①「モデル就業規則」から副業禁止規定が削除

「モデル就業規則」は政府の就業規則に関する指針の役割を果たしています。2018年に改定され、下記の変更が追加されました。

• 「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という文言を削除
• 「副業・兼業に関する規定」を新設
• 美術館、博物館
• 図書館
• 遊技場
• 店舗、事務所
• 学校

副業を制限する主旨の内容が削除されて、企業側には副業を全面的に禁ずる規則を設けられないため、副業に関するトラブルや訴訟が発生した場合に不利に働くリスクが発生することになります。そのため、副業を認める形での制度整備が進むことになります。

②厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」

厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」も、2022年7月に内容が改定されました。「副業・兼業についての許容の有無、条件の公表」についての改定です。

以下引用
”（４） 副業・兼業に関する情報の公表について
企業は、労働者の多様なキャリア形成を促進する観点から、職業選択に資するよう、副業・兼業を許容しているか否か、また条件付許容の場合はその条件について、自社のホームページ等において公表することが望ましい。”

出典：厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000192188.html

この改定により副業が社内で認められているかどうか、条件がある場合はその条件を自社のホームページ等で公表することが求められています。これは企業側からすると副業を希望する人へのPRにもなり人材確保、定着が期待できます。

副業への注目度が高まって、許可している企業も増えてきたとはいえ、すべての会社で副業が認められているわけではありません。副業が可能かどうかは所属している会社の規則に沿うことが大切です。
また公務員に関しては営利団体と関わって報酬を得てはならないというルールがあり、副業禁止であることは変わりません。ただし不動産投資や講演・講師、ブログやyoutubeなど公務員でも可能な副業もあります。

副業をしながら働くことのメリットと、起こりうるデメリットについて解説していきます。

収入がアップする

副業の収入により、総収入がアップするメリットがあります。収入が上がることで生活水準の改善や、金銭面でのゆとりを持てることにつながっていきます。年功序列や終身雇用の傾向が薄れて思うように給与が増えていかないという悩みを抱えている人は、副業は非常に有効といえます。

スキル・キャリアアップができる

本業とは別の仕事の経験が新たな知識やスキル、新たな人脈を得るなど、副業を通じて様々な成長機会を得ることができます。キャリア形成につなげていくことで、本業に還元したり独立・起業したりなどキャリアアップするという選択肢も手に入れられます。また、副業と本業のバランスをとるためのタイムマネジメントの能力の改善にもつながります。

自己管理が大切

メリット面で、副業を行うとタイムマネジメント能力の改善につながると紹介しましたが、もしうまく管理ができない場合は副業がデメリットとなってしまいかねません。副業に熱中しすぎて本業がおろそかになったり、休息時間を十分に取れず長時間労働となり体調を崩す、果てには家庭生活が崩壊したりという可能性もゼロではありません。体調管理に気を付けて、自分なりのバランスを保つ必要があります。

税金などの手続きが必要

副業先の収入への税金の手続きなど、本業の会社で年末調整を一緒に行ってくれるのかしっかり確認が必要です。自身で確定申告を行うかなど、税金の処理は忘れずに行わなければなりません。

副業でお金を稼ぎたい、スキルを伸ばすために副業をしたい、新しいことにチャレンジしたい人など、副業の目的は人それぞれです。自分の目的に合った副業を探すことが大切です。

初心者でも始められる副業がいいという方は、日々の生活のスキマ時間を有効活用できる、特別なスキルがいらない副業がおすすめです。始めやすい分応募倍率が高い・単価が安いという面があります。

ネットショップ

インターネット上に販売サイトを持って、商品を売ることで収入を得ます。無料でネットショップをはじめられるサービスも増えており、専門知識がない初心者でも、比較的かんたんに取り組むことが可能です。

データ入力・文字起こし

依頼されたデータから、必要なデータを抜き出してまとめる仕事内容です。文字起こしは、インタビュー音声や動画の内容を文章に起こす仕事となります。どちらもスキルがなくても挑戦しやすい仕事です。作業に時間を要する、単純作業になるので人によって向き不向きがあります。

アンケートモニター

アンケートサイトに会員登録をして、アンケートに答えるだけで収入を得られます。初心者でも手軽に始めやすいのが特徴です。

フリマアプリ

不用品・未使用の商品などを出品できるアプリで商品を売ることで収入を得る方法です。商品が売れた際の利益から販売手数料を差し引いた金額が報酬となります。不要品など家にある物を売ったり、手作り作品の販売も可能です。

配達員・デリバリー

フードデリバリーは注文を受けるスマホと、自転車やバイクなどの移動手段があれば空いた時間に手軽に始められるのが大きな特徴です。新型コロナウイルスによるステイホーム化の影響で飲食店のテイクアウトが増え、フードデリバリーの仕事も根付いています。

ポイ活

商品の購入やサービスへの申し込みなどでポイントを貯めたり、ポイントを利用したりすることを「ポイ活」と呼びます。貯めたポイントは現金に替えることもできます。

自身の特技や本業で培ったスキルでサービス提供をする副業です。
SNSで宣伝をしたり、スキルマーケットのサイトでのマッチングによって依頼を受けることが一般的です。同じスキルを販売している人がいるので、より自身の魅力を伝えるための実績紹介などを作るとより差別化につながります。

セミナー講師

自身が強みとする分野の知識や能力を活かして、テーマを設けてセミナーや講座を開催して講義をする仕事です。

家事代行サービス

料理の作り置きや掃除、整理整頓、ごみ捨てまでといったさまざまな家事を依頼人の代わりに行います。共働き家庭や高齢者の日常的な家事のニーズが高まっています。

Web制作

企業から依頼を受けてネット上の記事を書くWebライティング、Webサイトやアプリのデザイン・制作するWebデザイン、プログラミング言語などを使ってウェブサイトやウェブアプリケーションの開発や、メンテナンスを行うWebプログラマーなどがあります。

動画編集

編集ソフトと編集技術が必要となりますが、動画配信サービスや動画SNSの流行に伴って動画編集者の需要も高まっています。カメラで撮影された動画素材をもとに、カット作業、テロップや音楽、効果音の挿入などを主に作業します。

翻訳

翻訳するのは取扱説明書やプレゼン資料、契約書などさまざまですが、外国語のスキルがあるなら、翻訳を副業にするのがおすすめです。

オンラインレッスン講師

対面ではなく文字通りオンライン上で授業をする講師の仕事です。ネット上で授業を行うため、移動時間が発生せず在宅での講義が可能です。自分のスケジュールで講義を行えるので、本業が忙しい方でも副業と両立しやすいです。

味に時間を多く使いたいという人は、そのまま趣味を副業として収入源にする選択肢があります。好きなこと・得意なことを活かして収入アップを目指せます。

アフィリエイト

自身のブログやサイトに企業の広告(アフィリエイトリンク)を掲載することで、広告収入を得ることです。ユーザーが広告をクリックし、商品やサービスを購入すると報酬が発生する仕組みで、収益化までは時間がかかりますがブログ運営が得意な場合は向いているといえます。

写真・動画販売

もし趣味で写真撮影や動画撮影を趣味としている場合、撮影した内容を素材として販売することで収入化できます。

ハンドメイド作家

趣味でアクセサリーや器などハンドメイドしている方は、ハンドメイドマーケットアプリなどでの作品の販売がおすすめです。

ネイリスト

本業でネイリストの資格がある場合、空いた時間にネイルチップの制作・販売で収入化できます。

イラスト販売

自身が描いたイラストをデジタルデータとしてネットで販売することで、人気が出れば高額で売れたり、企業からイラスト制作の依頼が来たりなど、将来的に独立を目指せる副業といえます。

投資

株式・FX・仮想通貨・不動産などの投資は、決まった作業時間がないため短時間で行うことができます。また「国家公務員法」「地方公務員法」での禁止されている副業には該当しないので、公務員でも行うことが可能です。正しい情報の取捨選択が難しいぶんやとなるため、リスクをともなったリターンのある業種です。

自分に合った副業を選ぶことで長く続けられたり、収入のアップにもつながりやすくなります。選び方のポイントをご紹介します。

本業、家事、家族と過ごす時間、休養時間をしっかり考慮した上で取り組める副業であることが大切です。

仕事終わりや休日などに行うことが多いので、モチベーションを高く保ちやすいです。

本業にも役立つスキルを伸ばせる副業を選ぶことは、依頼の獲得に繋がりやすくなり、仕事の効率や成果が向上しやすくなるため収入アップの可能性も高まります。

一方で、本業では得られないスキルや価値を求めて副業をする場合もあります。本業とは異なることを副業に求めることで、新しい視点や経験を得ることができます。例えば、本業ではデスクワーク中心の業務内容で働く人が、フィットネスインストラクターなど体を動かす副業を選ぶ場合があります。心身のリフレッシュにつながり、また新しいネットワークの構築に繋がることがあります。

副業を成功させるポイントとして、「副業をすることで何を得たいか」「そのくらい稼ぐか」を定めることが大切です。目先のお金にとらわれるだけでなく具体的な目標を定めることが何より重要といえるでしょう。
例えば、将来起業を考えているなら「40歳までに500万円を稼いで起業資金にする」という設定をすれば、より副業の必要性が実感できてがんばることができます。

一人で黙々と作業をするのが得意な人と活発で積極的にコミュニケーションをとるのが得意な人では得手不得手も異なってきます。

副業を通してスキルアップすることを目標設定することで、効率化や収益増への努力ができます。

スケジュールを効果的に管理することが特に重要となります。

副業として加盟できるフランチャイズビジネスもありますが、おそうじ本舗では副業としては加盟することができません。（ただし、自身が加盟店オーナーとなり、サービス提供をする専任者がいれば加盟が可能です。）
一般的に副業をする場合は「本業と生活との両立」が課題となることでしょう。例えば本業で月収25万円、副業で月収10万円を稼げたとして、二本のわらじを履くことになり、プライベートの充実が難しいことがあります。

おそうじ本舗のフランチャイズは、自分で仕事のスケジュールを調整できるのでオーナーのワークライフバランスの実現も可能です。また、おそうじ本舗の平均月商は約110万円（※開業半年以上1,391店の平均（2021年度実績）と、上記例の月収25万円、副業で月収10万円よりも十分な収入を得ることが可能です。
副業という働き方を検討する上で、おそうじ本舗のフランチャイズに加盟して独立開業し、ハウスクリーニング業1本で自由な時間を増やすことが可能な選択肢もおすすめです。専業で取り組むことで、本業と副業を両立するストレスから解放され、より充実した生活を送ることができるでしょう。